定義
自分に優しい人ほど、失敗を認めるのが速く、立ち直りも速い。
大事な仕事で失敗した友人には「誰にでもあるよ。直せば大丈夫」と言えるのに、同じ失敗をした自分には「だから駄目なんだ」と罵声を浴びせる。紙を左右に分けて両方の言葉を書き並べると、たいてい別人宛てです。問題は励ましの言葉の在庫ではなく、宛先。自分宛ての便だけが、長年の癖で罵声にすり替わっています。
罵声は短期では効きますが、恐怖を燃料にした走りには、後から請求書が来ます。失敗を認めた瞬間に罵声が始まるなら、認めるのを遅らせるのが合理的になり、直視も対処も遅れる。挑戦を避け、心は消耗します。成長は厳しさからではなく、失敗を早く認めて早く次を試すことから生まれ、その速さを上げるのは優しさの側です。
道具は三つ。「またやった」を「今回は、ここでつまずいた」に言い直す言葉の置き換え。言葉が入らない夜は、胸に手を当てる、温かい一杯を両手で包むと、体から入る。失敗の直後は三分だけ取り、事実・気持ち・次の一歩を三行書いて切り上げる。判定基準は一つ、同じ失敗をした友人に言えない言葉は、自分にも禁句です。
この概念の論点
14節- 友人には優しく、自分には罵声
- セルフコンパッションとは何か
- 罵声は、切れやすい燃料
- 要素①自分への優しさ——事実は曲げず、声を変える
- 要素②失敗するのは、自分だけではない
- 要素③今の気持ちに、気づく
- 道具①言葉の置き換え
- 道具②手を当てる・一杯のお茶
- 道具③失敗の後の三分
- 甘やかしとの違い——下げるのは基準ではなく、沈む時間
- 自分への優しさは、家族と部下に流れる
- セルフコンパッションの、よくある間違い
- 明日、やる三つのこと
- まるごと実践——ある母親の一週間