定義
「この子は伸びる」と思われた子が、実際に伸びてしまう。
ある実験で、教師に「この子たちは伸びる」と伝えられた子どもは、無作為に選ばれたにもかかわらず、実際に成績が伸びました。教師が意識せずに、その子たちへの接し方を変えていたからです。
期待は、ほめ言葉よりも細部に出ます。答えを待つ時間の長さ、間違えたときの表情、任せる課題の難しさ。期待されている人は挑戦の機会を多く与えられ、その経験がまた実力を作ります。
逆向きの力もあります。「どうせできない」という見立ては、同じ経路で相手を縮ませます。部下や子どもの伸び悩みを見たら、本人の能力の前に、周囲の期待の設定を疑ってみる価値があります。
本書で扱う内容
14節- 「どうせ」と「きっと」は、現実になる
- でたらめの名簿が、本物になった実験
- 期待は、接し方に漏れる
- かけられた期待は、自己像になる
- 低い期待は、口に出さなくても伝わる
- 家庭の中の、小さな予言たち
- 職場では、機会が期待に沿って配られる
- 期待は、結果ではなく過程にかける
- 信じて任せ、口を出さずに待つ
- 期待とプレッシャーは、別物である
- 自分に貼った札も、同じように働く
- ピグマリオン効果の、よくある間違い
- 明日、やる三つのこと
- まるごと実践——ある工務店の、三週間