定義

記憶は、入れたときではなく、取り出したときに強くなる。

教科書を三回読み返すと、勉強した気になります。ところが試験で手が止まる。読み返しで育つのは「見覚え」であって、「取り出せる記憶」ではないからです。本番で必要なのは後者です。

アクティブリコールは、この順序を逆にします。読んだら本を閉じ、白紙に向かって思い出す。思い出せなかった箇所だけ確認して、また閉じる。思い出すという行為そのものが、記憶の通り道を太くします。

単語カード、白紙再現、セルフテスト、人に説明する——形は何でも構いません。共通するのは「答えを見る前に、自力で取り出そうとする」こと。復習の間隔を空ける分散学習と組み合わせると、効果はさらに安定します。

本書で扱う内容

14節
  1. 3回読んだのに、なぜ書けないのか
  2. 「読めた」は「覚えた」ではない
  3. 思い出すことが、記憶を作る
  4. 白紙が、最強の参考書になる
  5. 問いのカードを、自分で作る
  6. 人に説明できて、初めて「分かった」
  7. 問題集は、最後ではなく最初に解く
  8. 思い出せなかったときこそ、効いている
  9. 少し忘れてから、思い出す
  10. 仕事でも、「思い出し」は使える
  11. 子どもの勉強に、どう持ち込むか
  12. アクティブリコールの、よくある間違い
  13. 明日、やる三つのこと
  14. まるごと実践——簿記に挑む、ある会社員の一週間