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ソフォクレスのアンティゴネの思考の枠組み

## ソフォクレスのアンティゴネの思考の枠組み

神の法 vs 人間の法

「アンティゴネ」の中心的な対立軸の一つが、神の法と人間の法の対立です。 アンティゴネは、たとえそれが人間の法に背く行為であろうとも、神の法に従って兄の遺体を埋葬することを選びます。彼女は、神の法は普遍的かつ絶対的なものであり、人間の法よりも上位に位置づけられると考えています。

一方、クレオンは、国家の秩序と安全を守るためには、人間の法こそが最重要であると主張します。彼は、支配者である自分の言葉こそが法であり、それを破るものはたとえ家族であろうとも容赦なく罰する、という立場を貫きます。

血縁の情 vs 国家の秩序

アンティゴネの行動原理は、血縁に対する強い愛情と忠誠心に基づいています。彼女は、たとえ反逆者として扱われようとも、兄に対する埋葬の義務を果たすことが家族への愛であると信じ、自らの命を賭して行動します。

一方、クレオンは、国家の秩序と安全を守るためには、個人的な感情は抑圧されるべきだと考えます。彼は、アンティゴネの行動を、国家に対する反逆であるとみなし、私情を捨ててでも厳罰に処すことを決意します。

個人の良心 vs 社会の規範

アンティゴネは、社会の規範よりも、自らの良心と信念に基づいて行動します。彼女は、周囲の反対や圧力にも屈せず、自分が正しいと信じる道を貫き通します。

クレオンは、社会の規範と秩序を維持することが、支配者としての自分の役割だと考えています。彼は、アンティゴネの行動を、社会の規範を乱す危険な行為とみなし、断固として排除しようとします。

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