良いニュースは、いつも小さな声で語られる――猫が消え、妻のクミコが失踪する。謎の女・加納クレタが痛みに満ちた人生を打明け、間宮中尉は一九三八年の中国大陸での秘密を語り始める。ねじまき鳥に導かれた迷宮の旅へ……。世田谷の涸れ井戸から一九三八年の満州蒙古国境まで、圧倒的迫力で描く、村上春樹の九〇年代の代表作。読売文学賞 ご購入はこちら