## ワットの蒸気機関の改良の発想
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ニューコメン機関との出会い
ジェームズ・ワットは、グラスゴー大学で働いていた1763年、当時普及していたニューコメン機関の模型の修理を依頼されました。このニューコメン機関は、鉱山から水を汲み上げるために使われていましたが、効率が悪く、多くの石炭を必要としました。
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熱効率の改善への着目
ワットは、ニューコメン機関の動作原理を詳しく調べ、その非効率性の原因がシリンダーの加熱と冷却を繰り返す点にあることを突き止めました。シリンダー内で蒸気を冷却して凝縮させることでピストンを動かしていましたが、次に蒸気を送り込むためにはシリンダーを再び加熱する必要があり、この過程で多くの熱が無駄になっていました。
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分離凝縮器の着想
そこでワットは、シリンダーとは別の場所で蒸気を凝縮させる「分離凝縮器」を考案しました。1765年のことです。シリンダーとは別の容器をパイプでつなぎ、そこに蒸気を引き込んで冷やすことで、シリンダー自体を加熱・冷却する必要がなくなり、熱効率が大幅に向上しました。