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ロックの政府論の機能

## ロックの政府論の機能

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ロックの自然状態論における政府の機能

ロックは、政府が存在しない「自然状態」を仮定することで、政府の機能を説明しようとしました。自然状態において、人々は「自然法」によって支配されています。自然法とは、すべての人間が生まれながらにして持ち、生命、自由、財産に対する権利を含むものです。

しかし、自然状態では、各自が自然法の解釈者であり執行者であるため、以下の問題が生じます。

* **不偏不党の裁判官の欠如:** 紛争が生じても、客観的に判断を下す存在がいません。
* **確立された法の欠如:** 共通の法律がないため、個人の判断によって行動が左右されます。
* **刑罰の執行力の欠如:** 加害者に対する適切な罰を、常に確実に執行できるとは限りません。

これらの問題を解決するために、人々は社会契約によって政府を形成します。

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ロックの社会契約論における政府の機能

ロックの社会契約論では、人々は自然状態から抜け出すために、自らの権利の一部を政府に委ねます。政府は、人々が委ねた権利を用いて、以下のような機能を果たします。

* **立法機能:** 明確で公正な法律を制定し、社会秩序を維持します。
* **司法機能:** 紛争を公正に解決し、自然法に則った判決を下します。
* **行政機能:** 法律を執行し、国内の安全と秩序を維持します。

このように、ロックは政府の機能を、自然状態における問題を解決し、人々の自然権をより確実に保障することだと考えました。

**ただし、ロックは政府による権力の濫用も警戒していました。**

政府が人々の権利を侵害する場合、人々は抵抗する権利、つまり政府を倒し、新たな政府を設立する権利を持つと主張しました。これがロックの抵抗権論であり、彼の政府論において重要な要素となっています。

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読書意欲が高いうちに読むと理解度が高まります。

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