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ロックの人間知性論の力

ロックの人間知性論の力

ロックの人間知性論における「経験」の力

ジョン・ロックの主著『人間知性論』は、経験主義の基礎を築いた書として知られています。ロックは、我々のあらゆる知識の源泉は経験であると主張し、生得的な観念の存在を否定しました。

白紙状態の心の力

ロックは、人間は生まれたときには白紙状態の心(タブラ・ラサ)を持っており、そこに経験によって知識が刻み込まれていくと考えました。これは、当時の支配的な思想であった、理性や生得的な観念を重視する合理主義に対する批判でした。

感覚と反省:二つの経験の力

ロックは、経験を「感覚」と「反省」の二つに分けました。「感覚」とは、外部世界からの感覚的な情報であり、「反省」とは、自身の内的活動、つまり思考や感情などに対する意識的な省察を指します。

単純観念と複合観念:経験から知識への力の流れ

ロックは、経験を通して得られる心の内容を「観念」と呼びました。そして、観念には、感覚や反省から直接得られる「単純観念」と、複数の単純観念を組み合わせたり、抽象化したりして形成される「複合観念」があるとしました。

言語の限界:観念の伝達の力と課題

ロックは、言語が人間同士のコミュニケーションにおいて重要な役割を果たすと認めつつも、言語には限界があると指摘しました。言語はあくまでも観念を表現するための記号であり、その意味は個々の経験に依存するため、完全に他者に伝達することは不可能であると考えたのです。

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