## レーニンの帝国主義論の面白さ
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資本主義の矛盾を鋭く指摘
レーニンの帝国主義論は、マルクスの資本論を土台に、19世紀後半から20世紀初頭にかけて顕在化した帝国主義を、資本主義の必然的な発展段階として捉え、そのメカニズムを分析した点に面白さがあります。レーニンは、資本主義が高度に発展した段階では、国内市場ではもはや十分な利潤を上げることができず、資本は海外進出を必然的に目指すと主張しました。そして、この海外進出が、列強による植民地獲得競争、ひいては第一次世界大戦のような国際的な対立を引き起こすとしました。
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資本主義の未来への予言
レーニンの帝国主義論は、単なる歴史分析に留まらず、資本主義の未来に対する予言的な側面を持っていたことも、その面白さを増しています。レーニンは、帝国主義は資本主義の最高段階であり、その先に待っているのは、資本主義の崩壊と社会主義革命であると主張しました。そして、実際にレーニンが指導したロシア革命は、世界で初めての社会主義国家を誕生させました。レーニンの予言は、その後の世界史に大きな影響を与え、資本主義陣営と社会主義陣営の対立構造を生み出す一因となりました。
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現代社会への示唆
レーニンの帝国主義論は、今日の世界を理解する上でも重要な視点を提供しています。冷戦終結後、世界はグローバル化の波に飲み込まれ、資本主義は世界経済を席巻しました。しかし、その一方で、世界各地で経済格差や地域紛争が深刻化しています。レーニンの帝国主義論は、これらの問題の根底にも、資本主義の矛盾が横たわっている可能性を示唆しています。
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読書意欲が高いうちに読むと理解度が高まります。