ルイスのナルニア国物語を読む
ナルニア国物語とは
「ナルニア国物語」は、C・S・ルイスによって書かれた、全7巻からなる児童文学のファンタジー小説です。物語の舞台となるのは、魔法の国「ナルニア」。 talking animals や神話的な生き物が登場し、現実の世界から迷い込んだ子供たちが、ナルニアの危機を救うために活躍する様子が描かれています。
各巻の概要
ナルニア国物語は、出版順と物語内の時系列が異なっています。以下に、物語の時系列順に各巻の概要を記します。
* **魔術師のおい**: ナルニアの世界創造と、邪悪な女王ジェイディスがナルニアに侵入するまでを描いています。
* **ライオンと魔女**: 第二次世界大戦中に疎開したペベンシー家の4人兄弟がナルニアを訪れ、邪悪な白い魔女からナルニアを救う物語です。
* **馬と少年**: ナルニアの南の国、カルロメンを舞台に、人間の少年シャスタとナルニアの馬ブリーが、奴隷の身分から自由を求めて冒険する物語です。
* **カスピアン王子のつのぶえ**: ペベンシー家の子供たちが再びナルニアを訪れ、圧政者ミラースから正当な王位継承者であるカスピアン王子を助ける物語です。
* **朝びら丸東へ**: カスピアン王と共に「世界の果て」を目指す航海の物語。ユースタスと、いとこのルーシーがナルニアに呼び戻されます。
* **銀のいす**: ユースタスと、クラスメートのジルがナルニアを舞台に、行方不明のカスピアン王子の息子を探し出す冒険に出る物語です。
* **さいごの戦い**: ナルニアの終わりを描いた作品。偽りのアスランに騙されたナルニアの人々が、最後の戦いに巻き込まれていきます。
テーマと解釈
ナルニア国物語は、キリスト教的なテーマを色濃く反映していると言われています。特に「ライオンと魔女」では、アスランがイエス・キリストを象徴していると考えられています。しかし、ルイス自身は「寓意」を書く意図はなく、「もしナルニアにキリストのような存在がいたらどうなるか」という想像から物語が生まれたと語っています。
その他にも、善と悪の対立、勇気、友情、自己犠牲など、普遍的なテーマが描かれています。