## ラシーヌのアンドロマックの主役
アンドロマック
ギリシャ神話の英雄アキレウスの息子ネオプトレモスと結婚させられることになった、トロイアの王子ヘクトールの未亡人。劇中では、息子アステュアナクスをギリシャ人に殺害されることを恐れており、ネオプトレモスとの結婚を拒否し続けている。彼女の立場は非常に弱く、愛する息子を守るため、ギリシャ人たちの間で必死に生きようとする。
ピリュス（ネオプトレモス）
ギリシャの武将アキレウスの息子で、アンドロマックに恋をしている。アンドロマックを自分の妻にしようと執拗に迫り、彼女の息子アステュアナクスの命を盾に結婚を迫るなど、手段を選ばない一面を見せる。彼の愛は激情的で、アンドロマックへの執着は、彼自身を破滅へと導くことになる。
エルミオンヌ
スパルタ王メネラウスとヘレンの娘。ピリュスと婚約しているが、彼に愛されていないことを知り、嫉妬と復讐心に燃える。プライドが高く、自分の思い通りにならないと気が済まない性格。
オレステ
ギリシャの武将アガメムノンの息子。エルミオンヌに恋をしているが、彼女の心がピリュスにあるため、苦悩する。策略家であり、エルミオンヌの愛を得るため、そしてピリュスへの復讐心から、陰謀を企てる。
これらの登場人物たちは、それぞれが愛と憎しみ、復讐心といった激しい感情に翻弄され、悲劇的な運命へと向かっていく。ラシーヌは、これらの登場人物たちの心理描写を通して、人間の心の奥底に潜む愛憎劇を描いている。
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読書意欲が高いうちに読むと理解度が高まります。