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ライプニッツのモナドロジーの対極

ライプニッツのモナドロジーの対極

物質と運動の世界を重視した唯物論

ライプニッツのモナドロジーは、精神的な実体であるモナドを世界の究極的な構成要素とする、観念論的な立場をとっています。これに対し、物質と運動のみを世界の基礎と考える唯物論は、モナドロジーの対極に位置すると言えるでしょう。

デモクリトスの原子論

古代ギリシャの哲学者デモクリトスは、万物は不可分な粒子である原子と、その間にある空虚な空間から成り立っていると主張しました。原子そのものは不変であり、運動と結合によって様々な現象が生じるとされます。これは精神的な実体を排除し、物質的な原理のみに基づいて世界を説明しようとする点で、モナドロジーとは対照的です。

18世紀フランス唯物論

18世紀フランスでは、ラ・メトリ、ディドロ、ドルバックといった唯物論者が活躍しました。彼らは、精神や意識を含め、あらゆる現象は物質の運動によって説明できると主張しました。ラ・メトリは著書『人間機械論』の中で、人間を複雑な機械とみなし、精神活動も物質的な過程に還元できると論じました。

現代の物理主義

現代においても、心身二元論を否定し、精神現象を物理的なプロセスに還元しようとする物理主義は、哲学や神経科学の分野で影響力を持っています。物理主義は、意識や思考などの精神的なプロセスも、脳内の神経細胞の活動といった物理的な現象によって説明できると考えています。

これらの唯物論的な立場は、いずれも精神的な実体を認めず、物質的な原理によって世界を説明しようとする点で、ライプニッツのモナドロジーとは対照的です。

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