## ユスティニアヌスのローマ法大全の力
### 1.
ローマ法の再体系化による法の統一
ユスティニアヌス帝の命により編纂された「ローマ法大全」は、それまで膨大かつ複雑化していたローマ法を体系的に整理し、矛盾点を解消した法典です。これにより、東ローマ帝国においては法の解釈や適用が統一され、法体系が整備されました。これは、当時広大な領土を誇っていた東ローマ帝国の統治において、極めて重要な役割を果たしました。
### 2.
後世の法体系への多大な影響
「ローマ法大全」は、その後のヨーロッパ法、ひいては世界の法体系に多大な影響を与えました。特に、12世紀にイタリアのボローニャ大学で「ローマ法大全」の研究が盛んになると、その内容がヨーロッパ各地に広まり、教会法や各国の国内法の形成に大きな影響を与えました。
### 3.
ローマ法研究の興隆
「ローマ法大全」は、ローマ法を研究するための基本的なテキストとして、現代に至るまで広く用いられています。その内容は、法解釈や法哲学などの分野においても、現代の法学者に多くの示唆を与えています。
### 4.
古代ローマ文化の継承
「ローマ法大全」は、古代ローマの法思想や社会構造を理解するための貴重な資料です。その内容は、当時のローマ人の法に対する意識や社会生活を現代に伝えるとともに、古代ローマ文化の継承に大きく貢献しています。