ミッチェルの風と共に去りぬの構成
第一部 スカーレット・オハラ
第一部は、南北戦争前の1861年、ジョージア州アトランタ郊外のタラ農園を舞台に幕を開けます。 主人公スカーレット・オハラは、裕福な農園主の娘として何不自由ない生活を送っています。 彼女は美しく情熱的ですが、わがままで計算高い一面も持ち合わせています。 スカーレットは、いとこのキャサリンが婚約者のアシュレー・ウィルクスに恋心を抱いていることを知りながら、アシュレーに結婚を申し込む決意をします。 しかし、アシュレーはキャサリンとの結婚をすでに決めており、スカーレットの申し出を断ります。 失意のスカーレットは、キャサリンの兄であるチャールズ・ハミルトンと衝動的に結婚しますが、チャールズは戦争で病死してしまいます。 未亡人となったスカーレットは、アトランタに住む叔母のメラニーのもとに身を寄せます。
第二部 新しい生活を求めて
第二部は、南北戦争勃発後の1861年から、戦時中のアトランタ、そして戦後のタラ農園が舞台となります。 スカーレットは、戦争未亡人として世間体を気にしながらも、アシュレーへの想いを募らせていきます。 一方、メラニーの夫でアシュレーの親友でもあるレット・バトラーは、スカーレットの美貌と強さに惹かれ、何かと彼女に手を差し伸べます。 スカーレットはレットの好意を金銭的な援助としか見ていませんが、彼の助けなしには生きていけない状況に追い込まれていきます。 戦況が悪化する中、スカーレットはメラニーと共にタラ農園へ逃げ帰り、そこで農園の再建と家族の生存のために必死に戦います。
第三部 結婚、そして…
第三部は、1866年から1873年にかけての、戦後の復興期が舞台となります。 荒廃したタラ農園を立て直すため、スカーレットは再びアトランタに戻り、レットと再婚します。 レットの財力と社会的地位を利用して、スカーレットはタラ農園を再建し、裕福な生活を取り戻します。 しかし、二人の結婚生活は、レットがスカーレットの心の奥底にあるアシュレーへの想いに気づき、苦悩する日々が続きます。 スカーレットはレットの愛に気づかないまま、アシュレーへの執着を捨てきれずにいます。 二人の間には娘ボニーが生まれますが、スカーレットとレットの溝は深まるばかりです。 そして、ボニーの死をきっかけに、スカーレットはようやくレットの愛に気づきますが、時すでに遅く、レットはスカーレットのもとを去ってしまいます。 物語の最後は、スカーレットが「明日になればレットを取り戻す方法を考えよう」と決意するところで終わります。