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ボーヴォワールの人間についての関連著作

ボーヴォワールの人間についての関連著作

サルトルの「存在と無」

「存在と無」は、実存主義の代表作と言える、ジャン=ポール・サルトルの主著です。1943年に発表され、人間の自由と責任、そしてそれらがもたらす不安などをテーマに、現象学的な手法を用いながら考察しています。

ボーヴォワールとサルトルは生涯にわたるパートナーであり、互いに深い影響を与え合ったことで知られています。特にボーヴォワールの代表作「第二の性」は、サルトルの実存主義の影響を強く受けており、「存在と無」で展開された「自己選択」や「被投性」といった概念が重要な役割を果たしています。

「存在と無」では、人間は「本質に先立つ存在」であり、あらかじめ決められた価値観や道徳など存在しないとされます。人間は自由な存在であるがゆえに、自らの行動や選択によってのみ、自身の存在を規定していく責任を負うことになります。

メルロ=ポンティの「知覚の現象学」

「知覚の現象学」は、モーリス・メルロ=ポンティの主著であり、1945年に発表されました。現象学の立場から、人間の身体と知覚を通して世界を理解しようとする試みです。

メルロ=ポンティは、サルトルやボーヴォワールと同じく実存主義の潮流に位置づけられることが多いですが、彼自身はそのようなレッテルを拒否していました。しかしながら、人間の身体性を重視し、世界と主体との相互関係の中で存在を捉え直そうとする点において、ボーヴォワールの思想とも共鳴する部分が見られます。

「知覚の現象学」では、デカルト的な心身二元論を批判し、身体が単なる物質的な存在ではなく、世界を認識するための重要な媒介であると主張します。私たちの世界経験は、身体を通して成り立っており、知覚を通して世界と繋がっているという考え方が示されます。

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