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ベンサムの道徳と立法の諸原理序説と人間

## ベンサムの道徳と立法の諸原理序説と人間

ベンサムの功利主義

ジェレミー・ベンサムは、18世紀後半から19世紀前半にかけてイギリスで活躍した哲学者、法学者、経済学者です。「道徳と立法の諸原理序説」は、1789年に出版された彼の主著であり、功利主義の基礎を築いた書物として知られています。

快楽と苦痛を基準とした道徳

ベンサムは、人間の行動の目的は「快楽の増大と苦痛の減少」であると主張しました。そして、道徳の基準もまた、この快楽と苦痛に求められるべきだと考えました。彼が提唱した「最大多数の最大幸福」という原則は、ある行為の善悪を、それがもたらす快楽と苦痛の総量によって判断することを意味します。

立法への応用

ベンサムは、自らの道徳理論を法と政治の領域にも適用しようとしました。彼は、法律の目的は、社会全体の幸福を最大化することであると考え、そのために合理的かつ効果的な立法が必要だと主張しました。彼の思想は、刑罰制度の改革や貧困対策など、当時の社会問題に対する具体的な政策提言にもつながりました。

人間観

「道徳と立法の諸原理序説」における人間観は、快楽と苦痛を追求する存在として描かれています。理性は、快楽と苦痛を計算し、より多くの幸福を得るための手段を選択する役割を担うとされます。この功利主義的人間観は、人間の行動を説明する上で一定の説得力を持つ一方で、道徳の基礎づけや人間の尊厳といった問題に関して、様々な議論を巻き起こしました。

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