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プラトンのパイドンと時間

## プラトンのパイドンと時間

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時間と不死

パイドンにおいて、時間は魂の不死という問題と密接に関係しています。ソクラテスは、魂が不死であることを証明するために様々な議論を展開しますが、その中で時間に関する考察が重要な役割を果たします。

例えば、ソクラテスは「想起説」において、私たちが持っている知識は、生まれる前に魂がイデアの世界で見ていたものの「想起」であると主張します。この議論では、魂が肉体を持つ以前、つまり生まれる前に存在していたということが前提となっています。

また、反対のものから反対のものが生まれるという「循環論」においても、生と死は循環しており、死は生の反対の状態であるとされます。この議論は、死が魂の存在の終わりではなく、別の状態への移行であることを示唆しており、時間的に魂が継続することを前提としています。

このように、パイドンにおける時間の概念は、単なる物理的な時間の流れを超えて、魂の不死という形而上学的な問題と深く結びついている点が重要です。

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