## プラトンのティマイオスを面白く読む方法
1. 難解さにひるまない
ティマイオスは、プラトンの対話篇の中でも難解なことで知られています。宇宙論、自然哲学、医学など、多岐にわたるテーマが扱われており、当時の古代ギリシャの知識体系を前提とした部分も多いです。そのため、現代の読者にとっては難解に感じられるのも無理はありません。
しかし、最初からすべてを理解しようとする必要はありません。重要なのは、難解さにひるまないで、読み進めていくことです。分からなくても、読み進めるうちにだんだんと内容が理解できるようになってくることもあります。
2. 注釈や解説書を活用する
ティマイオスを読む際には、注釈や解説書を活用することが非常に有効です。注釈や解説書には、本文中の難解な表現や概念の解説、歴史的背景の説明などが詳しく書かれています。
注釈や解説書を活用することで、本文をより深く理解することができますし、読み進める上での疑問を解消することもできます。
3. ドラマとしての側面に注目する
ティマイオスは、ソクラテス、ティマイオス、クリティアス、ヘルモクラテスの4人の人物による対話という形式で書かれています。対話篇を読む際には、登場人物たちの個性や関係性、会話の展開などに注目することで、まるで劇を見ているかのような面白さを感じることができます。
例えば、ティマイオスは宇宙論や自然哲学について熱心に語りますが、その一方で、自分の説に絶対的な自信を持っているわけではなく、謙虚な姿勢も垣間見せます。
4. 現代科学との関連を考える
ティマイオスには、宇宙の起源や構造、人間の身体など、現代科学とも関連の深いテーマが数多く扱われています。ティマイオスで述べられていることと、現代科学の知見とを比較してみるのも面白いでしょう。
もちろん、ティマイオスは2000年以上も前の書物ですから、現代科学の視点から見ると、誤りや不十分な点も少なくありません。しかし、当時の古代ギリシャの人々が、世界をどのように理解しようとしていたのか、その思考プロセスを追体験することで、知的興奮を味わうことができます.