## プラトンのティマイオスの技法
対話篇の形式
「ティマイオス」は、プラトンが好んで用いた対話篇という形式で書かれています。ソクラテス、ティマイオス、クリティアス、ヘルモクレスの四人の登場人物が、理想的な国家のあり方や宇宙の創造について議論を交わします。
神話的説明
「ティマイオス」の特徴の一つに、神話的説明が多く用いられている点が挙げられます。宇宙の創造や人間の起源など、理性的な説明が難しい事柄について、ティマイオスは神話的物語を語りながら説明を試みます。
数理的説明
神話的説明の一方で、ティマイオスは宇宙の構造や人間の魂など、可能な限り数理的な説明も試みています。例えば、宇宙を構成する四つの元素(火、空気、水、土)は、それぞれ異なる正多面体と対応付けられています。
比喩とアナロジー
複雑な事柄を分かりやすく説明するために、「ティマイオス」では比喩やアナロジーが頻繁に用いられています。例えば、宇宙を創造した神デミウルゴスは、人間の職人にたとえられ、世界を秩序立てる様子が描かれています。
仮説に基づく推論
「ティマイオス」で展開される議論は、必ずしも確定的なものではなく、仮説に基づいた推論が中心となっています。ティマイオス自身も、自身の説明が絶対的な真理ではなく、あくまでも「最もありそうな話」であると述べています。