## フロイトの夢判断に匹敵する本
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資本論
(カール・マルクス、1867年 – 1894年)
資本主義経済の分析という、当時の社会科学の常識を覆す壮大な試みであり、経済学の枠組みを超えて、哲学、歴史、社会学など幅広い分野に影響を与えた。マルクスは、労働価値説に基づき、資本主義における資本蓄積のメカニズム、階級闘争の必然性、資本主義の将来像などを論じた。
本著は、複数の巻に渡る大著であり、マルクスの死後もエンゲルスらによって編集、出版が続けられた。難解な文章で知られるが、20世紀以降、世界各地で労働運動や社会主義運動の高まりとともに広く読まれ、現代社会を理解するための重要なテキストとして、多くの学者や活動家に影響を与え続けている。