## フリードマンの資本主義と自由に匹敵する本
影響力を持った経済学の名著
ミルトン・フリードマンの『資本主義と自由』(1962年)は、20世紀後半に大きな影響を与えた経済学の書です。政府の役割を最小限に抑え、自由市場を重視する彼の主張は、レーガン政権やサッチャー政権など、多くの国の経済政策に影響を与えました。
ケインズ「雇用、利子および貨幣の一般理論」
フリードマンの思想と対照的なものとして、ジョン・メイナード・ケインズの『雇用、利子および貨幣の一般理論』(1936年)が挙げられます。世界恐慌後の不況下で発表された本書は、有効需要の不足が不況の原因であるとし、政府による積極的な財政政策の必要性を説きました。この考え方は、ケインズ革命と呼ばれ、その後のマクロ経済学に大きな影響を与えました。
ハイエク「隷属への道」
フリードマンと同様に、フリードリヒ・アウグスト・フォン・ハイエクも自由主義経済学者として知られています。彼の著書『隷属への道』(1944年)は、計画経済が個人の自由を奪い、全体主義国家へとつながると警告を発したものです。この本は、冷戦期の西側諸国において、自由主義思想の普及に貢献しました。
ガルブレイス「ゆたかな社会」
ジョン・ケネス・ガルブレイスは、アメリカの経済学者で、その著作は経済学の枠を超えて広く読まれました。『ゆたかな社会』(1958年)の中で彼は、大量生産と大量消費がもたらす「豊かさ」の影で、貧困や環境問題など、新たな社会問題が生じていると指摘しました。彼の主張は、1960年代以降のアメリカにおける社会改革運動に影響を与えました。
これらの本の共通点
これらの本は、いずれも出版当時、大きな議論を巻き起こし、その後の経済学や社会全体の考え方に大きな影響を与えたという点で、『資本主義と自由』と共通しています.