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バクーニンの神と国家の関連著作

バクーニンの神と国家の関連著作

ミハイル・バクーニンの著作

* **自由の擁護のために** (1867年)

バクーニンが国際労働者協会で活動していた時期に書かれた著作。国家権力と宗教的権威に対する彼の批判が明確に示されている。国家は、それがいかなる形態をとろうとも、人民を抑圧する道具に過ぎないとバクーニンは主張する。また、宗教は人々の批判的思考を奪い、権力への服従を正当化する手段として機能すると批判する。「神と国家」と同様に、バクーニンは無神論と無政府主義の立場から、自由と平等を実現するために、国家と宗教の両方を否定する必要性を訴えている。

* **国家主義と無政府主義** (1873年)

この著作では、バクーニンは国家主義と無政府主義を対比させながら、国家は本質的に抑圧的で、戦争や暴力の原因となると批判する。一方、無政府主義は、個人の自由と自治に基づいた社会を構想するものであり、国家やその他の権力構造を否定することで、真の平和と協調が可能になると主張する。バクーニンは、国家権力の解体と個人の自由を最大限に尊重する社会の実現を訴える。「神と国家」と共通するテーマとして、権力への批判と個人の自由と自律の重要性が挙げられる。

関連する歴史的名著

* **社会契約論** (ジャン・ジャック・ルソー, 1762年)

ルソーの社会契約論は、国家の起源と正当性について考察した古典的な政治哲学書。バクーニンはルソーの影響を受けているが、ルソーが提唱する人民主権の概念を批判的に捉えている。バクーニンは、人民主権も結局は一部の人間による支配を正当化するだけであり、真の自由は国家の完全な消滅によってのみ達成されると考えた。「神と国家」におけるバクーニンの国家批判は、ルソーの社会契約論に対する批判的な考察を背景に展開されていると言えるだろう。

* **共産党宣言** (カール・マルクス, フリードリヒ・エンゲルス, 1848年)

マルクスとエンゲルスの共産党宣言は、資本主義の批判と共産主義革命の必然性を唱えた歴史的な文書。バクーニンは当初マルクス主義に共鳴していたものの、後に国家に対する見解の違いから対立するようになる。マルクス主義は、資本主義の克服のためにプロレタリアートによる国家権力の掌握を必要とするのに対し、バクーニンは無政府主義の立場から、あらゆる形態の国家権力を否定した。バクーニンの「神と国家」は、マルクス主義者との論争を背景に書かれた部分もあり、国家に対する異なる見解が浮き彫りになっている。

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