## ニーブールのローマ史の技法
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史料批判
ニーブールは歴史記述において、史料批判を極めて重視しました。 彼は古代の文献をそのまま鵜呑みにするのではなく、 その成立背景や著者の意図、 史料間の矛盾などを注意深く吟味しました。
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文献学的分析
ニーブールは文献学にも精通しており、 古代の碑文や貨幣などの考古学的資料も 積極的に歴史研究に取り入れました。 彼はこれらの資料を 文献史料と比較検討することで、 より多角的な視点から 歴史的事実を明らかにしようとしました。
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政治史重視
ニーブールのローマ史は 政治史を中心とした叙述となっています。 彼はローマ史における 政治体制や制度の変遷、 政治家たちの権力闘争などを 詳細に分析しました。
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客観的な記述
ニーブールは歴史家として 客観性を重視し、 個人的な感情や偏見を 歴史記述に持ち込まないように努めました。 彼は可能な限り 一次史料に基づいた記述を行い、 断定的な表現を避けるなど 慎重な筆致を心がけています。