## ナボコフの青白い炎の位置づけ
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ジャンル
ナボコフ自身は「青白い炎」を小説と呼んでいませんでした。彼は、作品内で用いられる注釈という形式を強調し、これを「注釈付きの詩」と称していました。しかし、今日では一般的に、その複雑な構成やメタフィクション性、登場人物たちの織りなす物語性から、ポストモダン小説の一つとして位置づけられています。
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構成
「青白い炎」は、大きく分けて三つの部分から構成されています。まず、ジョン・シェイドという架空の詩人による999行の詩「青白い炎」が提示されます。次に、この詩に対する詳細な注釈が、チャールズ・キンボートという名の男によってつけられています。そして最後に、キンボートの注釈に対する「索引」が付随しています。
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解釈の多様性
「青白い炎」は、読者によって解釈が大きく異なる作品として知られています。シェイドの詩自体が難解であり、キンボートの注釈も彼の狂気を思わせるような内容を含むため、作品全体を貫く明確なテーマやメッセージを捉えることは容易ではありません。読者それぞれが、詩、注釈、索引を手がかりに、自分なりの解釈を組み立てていくことが求められます。
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文学史における位置づけ
「青白い炎」は、その複雑な構成やメタフィクション性、現実と虚構の境界を曖昧にする手法などから、ポストモダン文学を代表する作品の一つとされています。ボルヘスの「伝奇集」やコルタサルの「石蹴り遊び」などと並んで、20世紀後半の文学に大きな影響を与えました。
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