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ダイシーの法と世論の力

## ダイシーの法と世論の力

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ダイシーと法との関係

アルバート・ベンジャミン・ダイシー(1835-1922)は、イギリスの法学者、憲法学者であり、特にイギリス憲法の研究で知られています。彼の著書『The Law of the Constitution』(1885年)は、イギリス憲法の古典的な解説書として、今日でも高く評価されています。

ダイシーは、法を、「裁判所によって適用されるべき規則の集合体」と定義しました。彼は、法は国家の最高権力であると同時に、個人の権利を保障するものであると考えました。ダイシーは、法の支配を重視し、恣意的な権力行使から個人を守るためには、法の支配が不可欠であると主張しました。

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世論と法との関係

ダイシーは、世論が法に大きな影響を与えることを認識していました。彼は、世論は法律の制定や改正、さらには裁判所の判決にも影響を与える可能性があると指摘しました。

ダイシーは、世論の影響力は、直接的である場合と、間接的である場合があるとしました。直接的な影響としては、世論が政府に圧力をかけて法律を制定させたり、改正させたりする場合が挙げられます。間接的な影響としては、世論が裁判官の法解釈に影響を与えたり、陪審員の評決に影響を与えたりする場合が挙げられます。

ダイシーは、世論の影響力は、無視できないものである一方、それが常に正しいとは限らないことも認識していました。彼は、世論は感情に左右されやすく、偏った見方をする可能性もあると指摘しました。

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ダイシーの視点 – 法と世論のバランス

ダイシーは、法と世論の関係について、両者のバランスを重視する立場をとりました。彼は、法は世論の影響を受けるべきだが、世論に盲従すべきではないと考えました。法は、世論の短期的な変動に左右されることなく、長期的な視点に立って、社会の秩序と個人の権利を保障するものでなければならないと主張しました。

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