## シェイエスの第三身分とは何か の企画書
企画背景
1789年1月、フランス国王ルイ16世は、財政難の打開のために三部会を開催すると宣言しました。三部会とは、聖職者、貴族、平民の三つの身分からなる諮問機関です。しかし、三部会の開催は1614年以来であり、そのあり方を巡って様々な議論が巻き起こりました。
企画意図
本企画は、第三身分の立場から三部会改革の必要性を訴え、フランス社会に大きな影響を与えた「シェイエスの第三身分とは何か」を取り上げます。このパンフレットが書かれた時代背景や、著者のエマニュエル=ジョゼフ・シェイエスの思想、そしてその後のフランス革命への影響について考察することで、激動の時代を生きた人々の熱気を現代に蘇らせます。
構成案
1. **フランス革命前夜: 社会の矛盾と三部会への期待**
– 財政難に苦しむフランス王室
– 特権を持つ聖職者・貴族と、重い負担に苦しむ第三身分
– 1614年以来の三部会開催の宣言と、高まる国民の期待
2. **シェイエスと「第三身分とは何か」**
– エマニュエル=ジョゼフ・シェイエスの人物像と政治思想
– パンフレット「第三身分とは何か」の内容分析
– 第三身分の定義:国民を構成する大多数でありながら、政治的に無視されてきた存在
– 第三身分の役割:社会を支え、国を動かす原動力
– 特権身分への批判:社会に貢献せず、特権を享受するだけの存在
– 三部会改革の必要性:第三身分の数を増やし、議決方法を改めるべき
3. **「第三身分とは何か」の影響とフランス革命への道**
– パンフレットの反響:国民の意識に火を点け、革命へのうねりを生み出す
– 国民議会結成とバスティーユ牢獄襲撃:絶対王政への抵抗
– フランス人権宣言の採択:自由と平等の理念を掲げる
参考文献
– ウィリアム・ドイル著、塚田富治訳『フランス革命の起源』岩波書店、1990年
– ジョージ・ルフェーブル著、喜安朗訳『フランス革命の精神』岩波書店、1989年
– エマニュエル=ジョゼフ・シェイエス著、宮島直機訳『第三身分とは何か』岩波書店、1988年