サリンジャーのライ麦畑でつかまえての原点
「ライ麦畑でつかまえて」の初出
「ライ麦畑でつかまえて」の原型となったのは、1945年12月に雑誌『コリアーズ』に掲載されたサリンジャーの短編小説「The Catcher in the Rye」です。この作品は、ホールデン・コールフィールドが妹のフィービーのためにスケート靴を買いにニューヨークに出かける一日を描いたものでした。
長編小説としての出版
その後、サリンジャーはこの短編小説を大幅に改稿し、1951年7月16日に長編小説「ライ麦畑でつかまえて」として出版しました。
タイトルの由来
作中で、ホールデンは妹のフィービーに「大きくなったら何になりたいか」と尋ねられ、「ライ麦畑で子供たちが遊んでいるのを見ているんだ。崖っぷちでね。(中略)僕はそこで rye catcherになって、みんなが崖から落ちないようにするんだ」と答えます。この「rye catcher」を誤解したフィービーが「ライ麦畑でつかまえて」と繰り返し歌う場面があり、これがタイトルの由来となっています。