グロチウスの戦争と平和の法を読んだ後に読むべき本
ミハイル・バフチンの「フランソワ・ラブレーの作品と中世・ルネサンスの民衆文化」
グロチウスの「戦争と平和の法」は、自然法の概念を探求し、それが戦争と平和の時代にどのように適用されるかを探求した、国際法の分野における画期的な作品でした。法と政治における秩序と理由に対するグロチウスの強調は、トマス・アクィナスのような思想家を通じてたどることができるスコラ哲学の伝統にしっかりと根ざしています。しかし、中世後期の思想的景観は、グロチウス自身の知的先駆者たちに影響を与え、彼の作品と興味深い緊張関係にある豊かで多様な知的潮流を提供しました。
ミハイル・バフチンの「フランソワ・ラブレーの作品と中世・ルネサンスの民衆文化」は、この豊かな文化的背景を掘り下げ、グロチウスの秩序への焦点とは異なる視点を読者に提供しています。この作品では、バフチンは16世紀のフランスの作家フランソワ・ラブレーの作品を考察し、中世とルネサンスの変わり目に蔓延した「グロテスクなリアリズム」を探求しています。バフチンによれば、このモードの文化的表現は、カーニバルの祝祭、その下品なユーモア、身体性の強調、社会的階層の転覆を通じて現れており、確立された秩序と権威に挑戦しました。
バフチンの分析は、ラブレーの文学を、笑い、不条理、人間の体の物質性に根ざした「民衆の知恵」の具現化として提示しています。この民衆の文化は、グロチウスによって擁護された秩序と理性に基づく法的枠組みに対抗し、倫理的および社会的規範を理解するための代替的なレンズを提供しています。