## ガダマーの真理と方法を面白く読む方法
### 1. 難解さを楽しむ心構えを持つ
「真理と方法」は、確かに難解な哲学書として知られています。しかし、最初から完璧に理解しようとする必要はありません。むしろ、その難解さを楽しみながら、ガダマーの思考の迷宮を探検するような気持ちで読み進めてみましょう。
### 2. 自分自身の体験と結びつけながら読む
ガダマーは、「理解とは、作品と対話し、自己の偏見と歴史的伝統を意識すること」だと主張します。つまり、「真理と方法」を読むことは、あなた自身の経験や価値観と向き合い、対話することでもあります。
例えば、「遊び」や「芸術体験」についての記述を読む際には、自分が過去に体験した感動的な映画や、熱中したゲームなどを思い浮かべてみましょう。そうすることで、ガダマーの抽象的な議論が、より具体的で身近なものとして感じられるはずです。
### 3. 対話を意識して読む
「真理と方法」は、一方的に知識を伝達するような書物ではありません。むしろ、読者であるあなたとの対話を強く意識して書かれています。
重要なのは、ガダマーの主張に安易に同意したり、反論したりするのではなく、「もし自分がガダマーと議論したら、どんな意見を述べるだろう?」と自問自答しながら読むことです。
### 4. 分かりやすい解説書や論文を参考にする
一人で読み進めるのが難しいと感じたら、分かりやすい解説書や論文を参考にするのも有効な方法です。特に、ガダマーの思想の背景にある、ハイデガーの現象学や、シュライアマハー、ディルタイといった解釈学の系譜について解説した書籍は理解を深める上で役立ちます。
### 5. 他の読者と議論する
「真理と方法」は、一人で読むよりも、複数人で議論しながら読む方が理解が深まります。読書会に参加したり、友人と意見交換したりすることで、新たな発見があるはずです。
### 6. 気楽に読み進めることを忘れない
「真理と方法」を読む上で最も大切なのは、気負わず、自分のペースで楽しむことです。一文一文を完全に理解しようとする必要はありませんし、途中で行き詰まったら、少し前の章に戻ったり、他の本を読んだりしても良いのです。