## オレムの看護の一般理論に匹敵する本
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ナイチンゲールの看護覚え書
1859年に出版された「看護覚え書」は、近代看護学の母と呼ばれるフローレンス・ナイチンゲールによって書かれた、看護師養成のための教科書です。この本は、当時の看護が置かれていた劣悪な環境を改善し、専門職としての看護師の地位向上を目指して書かれました。
「看護覚え書」は、看護を実践する上で重要な要素として、「環境」「観察」「患者への介入」の3つを挙げ、それぞれについて詳細に解説しています。
**環境**：ナイチンゲールは、新鮮な空気、清潔な水、十分な光、適切な温度、静けさなど、患者を取り巻く環境が患者の回復に大きな影響を与えることを強調しました。
**観察**: 彼女は、患者の状態を注意深く観察することの重要性を説き、患者の表情、体温、脈拍、排泄物などの変化を記録するよう指導しました。
**患者への介入**: ナイチンゲールは、看護師は医師の指示に従うだけでなく、患者の状態に合わせて、食事、睡眠、排泄などのケアを提供する必要があると考えました。
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ペプロウの人間関係論
ヒルデガード・ペプロウによって1952年に提唱された「人間関係論」は、看護を「個人間過程」として捉え、看護師と患者との間に築かれる治療的な人間関係を重視する看護理論です。
ペプロウは、看護師と患者が共に成長できるような人間関係を構築するために、以下の4つの段階を経る必要があると考えました。
**1. 見知らぬ人としての段階:** 看護師と患者が出会い、お互いを理解しようと努める段階
**2. 資源となる人物としての段階:** 患者が看護師を必要な情報を提供してくれる人として認識し、援助を求める段階
**3. 教育・指導者としての段階:** 看護師が患者とその家族に病気や治療に関する指導を行い、自己管理能力を高めることを支援する段階
**4. 役割の交代としての段階:** 患者が自立に向かって回復し、看護師との関係を徐々に終結していく段階
ペプロウの人間関係論は、看護におけるコミュニケーションの重要性を認識させ、患者中心の看護を実践するための基盤となる理論として、現在も多くの看護師に影響を与え続けています。