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オリーンの貿易理論「地域および国際貿易」の構成

オリーンの貿易理論「地域および国際貿易」の構成

オリーンの貿易理論「地域および国際貿易」の構成

本書は、スウェーデンの経済学者、ベルトィル・オリーンが1933年に発表した主著「地域間貿易および国際貿易」の内容を解説したものです。国際貿易の理論を深化させ、ヘクシャー=オリーンの定理として知られる貿易理論の基礎を築いたと評価されています。

構成

本書は全7編、計36章で構成されています。以下に各編のテーマと章立ての概要を示します。

**第1編 序論**

* 第1章 国際貿易理論の意義
* 第2章 本書の目的および構成
* 第3章 研究方法および出発点

本書の導入部分にあたり、国際貿易理論の重要性と本書の目的、構成、分析方法について概説しています。

**第2編 地域間の移動と貿易に関する静態的理論**

* 第4章 生産要素の移動性と地域分業
* 第5章 運輸費の影響
* 第6章 地域間の価格差と貿易パターン
* 第7章 国内貿易と国際貿易の比較

生産要素の移動性に着目し、それが地域間の分業と貿易にどのような影響を与えるかを分析しています。

**第3編 地域間貿易の動学的分析**

* 第8章 経済成長と貿易構造の変化
* 第9章 資本蓄積と貿易パターン
* 第10章 技術進歩と国際分業

時間軸を加えた動学的視点から、経済成長や技術進歩が貿易構造に及ぼす影響を考察しています。

**第4編 国際貿易における要素賦存量の役割**

* 第11章 要素賦存比率と比較優位
* 第12章 ヘクシャー=オリーンの定理
* 第13章 要素価格均等化定理
* 第14章 要素賦存量と貿易量

本書の中核部分を成す部分であり、要素賦存量の差異が国際貿易の発生原因となることを論証しています。ヘクシャー=オリーンの定理や要素価格均等化定理といった重要な概念が展開されています。

**第5編 国際貿易と経済厚生**

* 第15章 貿易の利益
* 第16章 関税の効果
* 第17章 最適関税率
* 第18章 貿易政策の国際協調

国際貿易が各国の経済厚生に与える影響について考察し、関税政策や国際協調の意義について論じています。

**第6編 国際貿易と所得分配**

* 第19章 貿易と要素所得
* 第20章 ストルパー=サミュエルソンの定理
* 第21章 貿易と所得格差

国際貿易が国内の所得分配に及ぼす影響について分析し、特に要素所得への影響に焦点を当てています。ストルパー=サミュエルソンの定理を用いながら、貿易と所得格差の関係について考察しています。

**第7編 国際貿易の動態**

* 第22章 国際収支の調整メカニズム
* 第23章 為替レートと貿易
* 第24章 国際資本移動
* 第25章 国際金融と貿易

国際貿易における動態的な側面、特に国際収支の調整メカニズムや為替レート、国際資本移動などが貿易に及ぼす影響について分析しています。

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