## アリストテレスの天体論の関連著作
プトレマイオスの『アルマゲスト』
古代ギリシャの天文学者クラウディオス・プトレマイオス（英語読み: プトレミー）によって2世紀に書かれた天文学に関する数学と天文学の論文です。 アリストテレスの天体論を基礎としつつ、独自の観測と数学的モデルを用いて、地球中心説（天動説）に基づく精巧な宇宙像を構築しました。
『アルマゲスト』は、1000年以上もの間、西洋やアラブ世界において天文学の標準的な教科書として用いられ、 アリストテレスの宇宙観を受け継ぎながら発展させた重要な著作として知られています。
ニコラウス・コペルニクスの『天球の回転について』
16世紀のポーランドの天文学者ニコラウス・コペルニクスによって著された天文学の書籍です。 アリストテレスやプトレマイオスの地球中心説を覆し、太陽を中心とした宇宙体系（地動説）を提唱した画期的な著作です。
『天球の回転について』は、古代からの宇宙観に革命をもたらし、 近代天文学の出発点となりました。ただし、コペルニクスはアリストテレス的な円運動にこだわり、完全な地動説を展開するには至りませんでした。
ガリレオ・ガリレイの『天文対話』
17世紀のイタリアの物理学者・天文学者であるガリレオ・ガリレイによって書かれた対話形式の科学書です。 アリストテレスの宇宙観と、コペルニクスの地動説を対比させながら、 地動説を支持する立場から、観測事実や論理に基づいた議論を展開しています。
『天文対話』は、当時としては画期的で分かりやすい記述で地動説を擁護し、 その後の近代科学の発展に大きく貢献しました。しかし、カトリック教会の反発を招き、ガリレオは宗教裁判にかけられることになりました。