フィヒテの全知識学の基礎が関係する学問
認識論
「全知識学の基礎」は、知識そのものの可能性と限界を問う認識論の中心的な問題設定に深く関わっています。フィヒテは、デカルトに始まる近代哲学の伝統を受け継ぎながらも、それを批判的に乗り越えようとしたのでした。
観念論
フィヒテの哲学は、カントの超越論的観念論を基盤としています。彼は、カントが「物自体」として不可知なものとした領域に、自意識の働きによって到達できると考えました。
倫理学
フィヒテは、認識論と倫理学を不可分に結びつけました。彼は、「汝自身を知れ」というソクラテス以来の哲学的テーゼを、「汝自身を構成せよ」と読み替え、自己の道徳的な完成を知識の究極目標として設定したのです。
ドイツ観念論
フィヒテの「全知識学の基礎」は、シェリング、ヘーゲルへと続くドイツ観念論の出発点となりました。彼の思想は、後のドイツ観念論の展開に大きな影響を与え、その後の西洋哲学に多大な影響を与えたのです。