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キケロの友情についての面白さ

## キケロの友情についての面白さ

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古代ローマの友情観が垣間見える

「キケロの友情について」は、紀元前44年に書かれた、古代ローマの政治家マルクス・トゥッリウス・キケロによる友情論です。
キケロは、作中人物であるガイウス・レピドゥスの死を悼むガイウス・ファンニウスに対し、
古代ローマの伝統的な価値観と深く結びついた友情論を展開します。
そこでは、義務と利益によって構築されるパトロヌス・クリアンテス関係とは一線を画した、
徳の高い人間同士の間にのみ成立する理想的な友情が語られます。

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対話形式で描かれる友情論

本書は、キケロとガイウス・ファンニウス、クィントゥス・ムキウス・スカエウォラの三者による対話形式で進んでいきます。
キケロは、故レピドゥスとスカエウォラの友情を例に挙げながら、真の友情のあり方、友情における義務、友情の脆さなどを論じていきます。
特に、友情は人生における最大の喜びの一つであると同時に、裏切りや死によって簡単に壊れてしまう可能性もはらんでいるという点は、
現代の我々にとっても共感できる部分が多いのではないでしょうか。

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歴史的人物たちのエピソードが満載

本書では、古代ローマの歴史上の人物たちのエピソードが多数登場します。
例えば、ガイウス・グラックスとティベリウス・グラックスの兄弟愛、
スキピオ・アフリカヌスとガイウス・ラエリウスの友情、
ピュタゴラスとその弟子たちの関係など、
古代ギリシャ・ローマにおける様々な友情の形が描かれています。
これらのエピソードを通して、キケロは友情の普遍的な価値を訴えかけると同時に、
理想的な友情を築くことの難しさについても言及しています。

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現代社会にも通じる普遍的なテーマ

本書は、友情という、時代や文化を超えて普遍的なテーマを扱っています。
キケロが説く、真の友情の価値や、友情における喜びと悲しみは、
現代社会を生きる私たちにとっても、多くの示唆を与えてくれるのではないでしょうか?

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読書意欲が高いうちに読むと理解度が高まります。

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