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シュミットの政治的なものの概念から得られるもの

シュミットの政治的なものの概念から得られるもの

友敵理論

シュミットによれば、「政治的なもの」は、究極的には「友」と「敵」の区別に還元されるとされます。 これは、政治が本質的に対立と決定を伴うことを示唆しています。 彼は、政治的な行動や動機を理解するためには、この根本的な敵対関係を認識することが不可欠であると主張します。

国家の役割

シュミットは、国家を「政治的なもの」の最も重要な主体として位置づけています。 彼の見解では、国家は、集団的な友敵の区別を決定し、それを維持する責任を負う存在です。 これは、国家が単なる行政機関ではなく、国民の生存と安全を保障する、より根本的な役割を担っていることを意味します。

リベラリズムへの批判

シュミットは、当時のリベラリズムの政治思想に対して、痛烈な批判を展開しています。 彼は、リベラリズムが、合理的で合意に基づく政治プロセスという幻想を抱いていると非難します。 彼によれば、政治は本質的に対立と権力闘争を孕んでおり、リベラリズムは、この現実を直視することを避けていると主張します。

例外状態

シュミットの政治思想において重要な概念に、「例外状態」があります。 これは、通常の法秩序が停止され、主権者が特別な権力を発動する緊急事態を指します。 彼は、「例外状態」こそが、「政治的なもの」の本質を露わにする瞬間であると主張します。 なぜなら、この状況下では、友と敵の区別が最も明確になり、国家の生存が直接的に問われるからです。

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