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ルターのキリスト者の自由の対極

ルターのキリスト者の自由の対極

教会の権威と伝統を重視する立場

ルターの「キリスト者の自由」は、信仰のみによる義認を主張し、聖書解釈における個人の自由を強調しました。これは、当時のカトリック教会が重視していた教会の権威と伝統に真っ向から対立するものでした。ルターの主張に対抗する立場として、次の書物を挙げることができます。

「キリスト教綱要」 ヨハネス・カルヴァン

カルヴァンはルターと同様に宗教改革者として知られていますが、教会論や予定説においてルターと異なる見解を持っていました。カルヴァンは「キリスト教綱要」の中で、聖書こそが唯一の権威であることを認めつつも、聖書を正しく解釈するためには教会の伝統と教父たちの教えが不可欠であると主張しました。

「反駁論」 トマス・アクィナス

トマス・アクィナスは13世紀のスコラ哲学者であり、カトリック教会において最も重要な神学者の一人とされています。彼はアリストテレス哲学を取り入れながら、理性と啓示の調和を図り、体系的な神学を構築しました。「反駁論」は様々な異端に対する反論をまとめた書物であり、教会の教えと権威を擁護する立場から書かれています。

教会の公会議文書

ルターの宗教改革に対抗するため、カトリック教会は16世紀半ばからトリエント公会議を開催しました。この公会議では、教会の教えを再確認し、プロテスタントの主張を否定する教令が数多く発布されました。これらの公会議文書は、教会の権威と伝統を重視する立場を明確に示すものと言えるでしょう。

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