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ニーブールのローマ史の関連著作

ニーブールのローマ史の関連著作

古代ローマ史研究における金字塔:テオドール・モムゼンの功績

古代ローマ史の理解において、バルトホルト・ゲオルク・ニーブールの『ローマ史』と双璧をなす重要な著作として、テオドール・モムゼンの『ローマ史』が挙げられます。19世紀後半に出版されたモムゼンの著作は、その網羅性と学術的な厳密さで高く評価され、古代ローマ史研究に新たな地平を切り開きました。

モムゼンの『ローマ史』は、ローマの起源から帝政初期までを5巻にわたって詳述しており、政治、軍事、社会、経済、文化など、多岐にわたる側面からローマ史を分析しています。特に、モムゼンは碑文や考古学的資料など、当時の最新の歴史資料を駆使し、従来の歴史叙述に新たな解釈を加えました。

彼の著作は、古代ローマの政治体制、法律制度、社会構造などを解明する上で、今日でも重要な資料として位置付けられています。例えば、ローマの政治機構における平民の役割や、ローマ法の発展過程に関するモムゼンの分析は、その後の研究に多大な影響を与えました。

エドワード・ギボンの『ローマ帝国衰亡史』:ローマ史の古典

18世紀に出版されたエドワード・ギボンの『ローマ帝国衰亡史』は、古代ローマ史、特にローマ帝国の衰退と崩壊に関する古典的な著作として広く知られています。全6巻からなる大著で、ローマ帝国の最盛期から東ローマ帝国の滅亡までを壮大なスケールで描いています。

ギボンは、ローマ帝国の衰退と崩壊の原因を、キリスト教の隆盛、蛮族の侵入、政治腐敗、経済の停滞など、多角的な視点から分析しています。彼の歴史観は、啓蒙主義の影響を強く受けたものであり、理性と進歩を重視する立場から、ローマ帝国の衰退を「文明の衰退」として捉えています。

ギボンの著作は、その流麗な文体と深い洞察力によって、出版当時から大きな反響を呼びました。今日でも、ローマ帝国衰退の原因に関する議論において、ギボンの分析は重要な参照点となっています。

ミハイル・ロストフツェフの『ローマ帝国社会経済史』:社会経済史からの新たな視点

20世紀前半に活躍したロシア出身の歴史家ミハイル・ロストフツェフは、『ローマ帝国社会経済史』を著し、古代ローマ史研究に新たな視点を提供しました。ロストフツェフは、政治史や軍事史中心であった従来のローマ史研究に対し、社会経済史の重要性を強く主張しました。

彼は、古代ローマ社会を、都市と農村、自由人と奴隷、富裕層と貧困層など、様々な階層に分けて分析し、それぞれの階層間の関係や社会構造の変化を明らかにしようとしました。また、ローマ帝国の繁栄を支えた経済システムや、帝国の拡大が社会経済に与えた影響などについても詳細に論じています。

ロストフツェフの著作は、古代ローマ史研究において、社会経済史という新しい分野を切り開き、その後の研究に多大な影響を与えました.

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