オレムの看護の一般理論の関連著作
ナイチンゲールの看護覚え書き
フローレンス・ナイチンゲールによって1859年に出版された「看護覚え書き」は、近代看護学の基礎を築いた重要な書物として知られています。この本は、ナイチンゲールがクリミア戦争で負傷兵の看護に従事した経験に基づいており、看護師の役割や看護に必要な環境、技術などについて具体的な記述がされています。
オレムの看護理論は、ナイチンゲールの「環境調整説」を基盤の一つとしています。ナイチンゲールは、清潔な空気や水、適切な光や温度、騒音の少なさといった環境要因が患者の回復に大きく影響すると考えました。同様に、オレムも患者を取り巻く環境を整えることが、看護において重要な役割を果たすと考えています。
「看護覚え書き」は、看護師が患者自身の自然治癒力を最大限に引き出すために、どのような役割を果たすべきかを具体的に示した点で画期的でした。 オレムの理論もまた、患者自身のセルフケア能力を高めることに焦点を当てている点で、ナイチンゲールの思想を受け継いでいると言えるでしょう。