Skip to content Skip to footer

ハーヴェイの資本の限界の原点

## ハーヴェイの資本の限界の原点

###

デイヴィッド・ハーヴェイとマルクスの資本論

都市社会学者であり地理学者であるデイヴィッド・ハーヴェイは、カール・マルクスの『資本論』を独自に解釈し、現代資本主義の分析に応用したことで知られています。特に、ハーヴェイはマルクスの資本蓄積論と危機論に着目し、資本主義社会における空間性と時間性の問題を深く掘り下げました。

###

資本の過剰蓄積と地理的拡大

ハーヴェイは、マルクスの資本蓄積論を基に、資本主義は本質的に「過剰蓄積」の傾向を持つと主張しました。過剰蓄積とは、利潤を生み出すための投資先が不足し、資本が遊休化する現象です。ハーヴェイによれば、資本主義はこの過剰蓄積の危機を克服するために、常に新たな市場と投資機会を求めて地理的に拡大していくとされます。

###

時間と空間の圧縮

さらにハーヴェイは、資本主義の地理的拡大は「時間と空間の圧縮」を伴うと指摘しました。交通・通信技術の発達や生産・流通の効率化により、時間的・空間的な距離は相対的に縮小し、世界はますます緊密に結びついていきます。この時間と空間の圧縮は、資本主義のグローバル化を促進する一方で、競争の激化、環境問題、社会的不平等などの新たな問題を引き起こすとハーヴェイは論じています。

Amazonで詳細を見る

Leave a comment

0.0/5