## デフォーのロビンソン・クルーソーの原点
ダニエル・デフォーについて
デフォー（1660年頃 – 1731年）は、イギリスの作家、ジャーナリスト、スパイでした。多作な作家として知られ、小説以外にも、政治パンフレット、詩、旅行記、ビジネスに関する著作など、幅広いジャンルの作品を残しています。
ロビンソン・クルーソーの執筆背景
デフォーは、60歳近くになってから『ロビンソン・クルーソー』を執筆しました。当時、海外進出や植民地化が進む中で、異文化との接触や未開の地への冒険に対する人々の関心が高まっていました。
アレクサンダー・セルカークの影響
デフォーは、スコットランド人の船乗りアレクサンダー・セルカークの実体験から着想を得て『ロビンソン・クルーソー』を執筆したと言われています。セルカークは、航海の途中で無人島に置き去りにされ、4年4か月もの間、たった一人で生活していました。彼の体験談は、1712年に出版されたウィリアム・ダンピアの航海記の中で紹介され、大きな反響を呼びました。
その他の影響
デフォーは、セルカークの物語以外にも、当時の旅行記や冒険小説、哲学書などから影響を受けていると考えられます。例えば、航海記の古典として知られる『オデュッセイア』や『ユリシーズ』の影響も指摘されています。また、ジョン・ロックの思想や、当時のピューリタニズムの影響も作品に見られます。