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J・S・ミルの経済学原理を読んだ後に読むべき本

J・S・ミルの経済学原理を読んだ後に読むべき本

アルフレッド・マーシャル「経済学原理」

J・S・ミルの『経済学原理』は、古典派経済学を体系化した金字塔であり、現代経済学の基礎を築いた重要な著作です。ミルは、労働価値説、比較優位説、自由貿易の重要性などを説き、その思想は後の経済学者たちに多大な影響を与えました。

『経済学原理』を読み終えた今、次に手に取るべき本として最適な一冊は、アルフレッド・マーシャルの『経済学原理』と言えるでしょう。マーシャルは、ミルの後を引き継いで経済学を発展させた、新古典派経済学の巨匠です。

マーシャルは、需要と供給の関係に基づいて価格が決定されるという「限界効用理論」を体系化し、ミルの労働価値説を修正しました。また、彼は時間という概念を経済学に導入し、短期と長期の区別を明確にすることで、経済分析の精度を高めました。

マーシャルの『経済学原理』は、ミルの『経済学原理』を踏まえつつ、より洗練された分析手法を用いて経済現象を解明しようとする意欲的な著作です。ミルの思想を深く理解した上でマーシャルの理論に触れることで、経済学の発展の流れをより明確に捉えることができるでしょう。

具体的には、ミルの分配理論とマーシャルの分配理論を比較することで、両者の共通点や相違点を浮き彫りにすることができます。また、ミルの自由放任主義的な経済観と、マーシャルの政府による一定の介入を容認する姿勢を比較することで、19世紀後半から20世紀初頭にかけての経済学思想の変遷を辿ることができます。

さらに、マーシャルは、数学を用いた厳密な分析を経済学に導入しようと試みました。ミルの『経済学原理』では数式はほとんど用いられていませんが、マーシャルの『経済学原理』では、図表や数式を用いて経済理論を説明しています。これにより、経済学はより科学的な装いを帯びることとなりました。

ミルの『経済学原理』を読破した読者にとって、マーシャルの『経済学原理』は、経済学への理解をさらに深め、視野を広げるための格好の書と言えるでしょう。

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