## J・S・ミルの経済学原理の構成
第1編 生産
第1編では、生産の要件と労働の生産性を左右する諸条件について論じます。
– 労働の定義、生産の3要素(労働・資本・土地)、自然法則としての生産
– 労働の生産性に影響を与える要因:自然の力、資本の増加、労働者の技能向上、生産の組合せ、分業の効用
– 規模の経済と収穫逓減の法則:土地における収穫逓減の法則、資本の増加と人口増加の関係
第2編 分配
第2編では、生産物の分配に関する諸法則と制度について考察します。
– 分配は社会的に決定されるものであるという主張
– 地代、賃金、利潤のそれぞれの決定要因
– 私的所有の是非、社会主義と共産主義への言及
– 人口法則と賃金:マルサスの「人口論」の影響、貧困問題への言及
– 労働組合と賃金:労働組合の役割と限界
第3編 交換
第3編では、価値と価格の決定原理、貨幣、流通、国際貿易などについて解説します。
– 価値論:使用価値と交換価値、需要と供給、生産費説と効用説
– 貨幣の機能と価値:貨幣の起源、紙幣と信用創造
– 国際貿易論:比較優位と自由貿易の利益
第4編 社会の進歩に及ぼす政府の干渉の影響について
第4編では、政府の役割と限界、経済発展の条件について論じます。
– 政府の役割:自由放任の原則と例外、公共事業、教育、貧困対策
– 経済発展の要因:技術進歩、資本の蓄積、教育の普及
– 静止状態論:経済成長の限界、将来展望
第5編 歳入について
第5編では、政府の財政、租税の原則などについて論じます。
– 政府の歳入源:租税、国債、公有財産
– 租税の原則:公平の原則、負担能力説
– 各種租税の評価:直接税と間接税、所得税、消費税
以上が、「J・S・ミルの経済学原理」の構成です。