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紫式部の源氏物語の思考の枠組み

紫式部の源氏物語の思考の枠組み

「もののあはれ」

「もののあはれ」は、『源氏物語』全体を貫く重要なテーマであり、美意識の中核をなすものです。 これは、単なる「哀れ」ではなく、移ろいゆくもの、特にこの世の無常さに対する繊細な感受性を意味します。 美しい自然の風景、恋愛の喜びと悲しみ、人間の栄枯盛衰など、様々な場面で登場人物たちは「もののあはれ」を感じ取ります。

仏教思想

『源氏物語』には、当時の仏教思想、特に浄土信仰や輪廻転生の思想が色濃く反映されています。 光源氏の華やかな生活の裏には、常に罪の意識や来世への不安がつきまとっています。 また、作中には出家や仏道修行の場面が幾度となく登場し、無常観や現世の虚しさが強調されています。

和歌の表現

『源氏物語』では、和歌が心情や情景描写、登場人物間のコミュニケーションにおいて重要な役割を果たしています。 和歌を通じて、登場人物たちは互いの心情を察し合い、また、自身の内面を吐露します。 和歌の教養の深さが、貴族社会における教養の高さと結びついている点も注目されます。

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