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ヴォルテールの哲学辞典の世界

ヴォルテールの哲学辞典の世界

啓蒙主義の精神を体現する辞典

「哲学辞典」は、フランス啓蒙主義を代表する思想家ヴォルテールが1764年に匿名で出版した百科事典形式の作品です。
ただし、従来の百科事典のように網羅性を追求したものではなく、ヴォルテール自身の思想・信条に基づき、
当時の社会、宗教、政治、道徳など幅広いテーマを、風刺と皮肉を交えながら批判的に論じています。

アルファベット順に並ぶ、独立した約73の項目

「哲学辞典」は、約73の項目から構成され、アルファベット順に配列されています。
各項目はそれぞれ独立したエッセイのような形式をとっており、
「愛」、「魂」、「戦争」、「寛容」など、多岐にわたるテーマを扱っています。

簡潔で明快な文章、風刺とユーモアを駆使

ヴォルテールは明快で簡潔な文章と、鋭い風刺とユーモアを駆使したことで知られています。
「哲学辞典」においてもその特徴は遺憾なく発揮され、難解な哲学的議論ではなく、
一般の人々にも理解しやすい平易な言葉で、痛烈な社会批判や宗教批判を展開しています。

禁書、発禁処分を受けた歴史

「哲学辞典」は、出版当時、その内容の過激さから、
フランスやローマ教皇庁で禁書、発禁処分を受けました。
しかし、この検閲をかいくぐるために、
「哲学辞典」は版を重ねるごとに内容が加筆・修正され、
様々な版が出回ることとなりました。

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