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ヴェサリウスのファブリカの構成

## ヴェサリウスのファブリカの構成

第1巻 骨と軟骨について

 人体の基礎となる骨と軟骨を扱っています。 ガレノスの影響下にあった当時の解剖学では、頭蓋骨は1つの骨で構成されていると考えられていましたが、ヴェサリウスは頭蓋骨が複数の骨で構成されていることを詳細に記述しました。 また、骨の成長や関節の構造についても解説しています。

第2巻 靭帯と筋肉について

 骨と筋肉を繋ぐ靭帯と、体の運動を司る筋肉について解説しています。 筋肉の起始と停止、神経支配、機能について詳しく述べられています。 特に、筋肉の解剖図は、従来の図とは比較にならないほど正確で詳細でした。

第3巻 静脈と動脈について

 人体を巡る血管系について解説しています。 静脈と動脈の違い、心臓の構造、肝静脈系の詳細な記述など、ヴェサリウスの観察眼の鋭さが際立ちます。 ガレノスの唱えた心臓中隔の孔の存在を否定したのも、本書における特筆すべき点です。

第4巻 神経について

 脳神経と脊髄神経について解説しています。 ガレノスが提唱した「神経は中空で、その中を精気が流れる」という説を否定し、神経は実質的な組織であると主張しました。 脳の解剖図は、当時の水準を遥かに超えるものでした。

第5巻 栄養と生殖について

 消化器系、泌尿器系、生殖器系について解説しています。 肝臓、腎臓、胃、腸などの構造と機能が詳しく記述されています。 また、胎児の発生についても触れられており、当時の発生学に関する知見を伺い知ることができます。

第6巻 胸部と腹部

 心臓と肺などの胸部内臓、そして肝臓や胃などの腹部内臓を詳しく解説しています。 ガレノスの記述を修正するだけでなく、独自の観察に基づいた新たな知見も多数盛り込まれています。

第7巻 脳

 脳の構造と機能について、詳細な解剖図とともに解説しています。 脳室の構造、視神経の経路、脳神経の起始など、当時の解剖学の限界を超えた観察結果が記されています。

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