ワイルドのサロメの関連著作
聖書
オスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」は、マルコによる福音書第6章とマタイによる福音書第14章に記されている、洗礼者ヨハネの死に関する聖書の記述に基づいています。これらの記述によると、サロメはヘロデ・アンティパス王の妻であるヘロディアの娘として登場します。ヘロデは自身の兄弟の妻であったヘロディアとの結婚をヨハネに非難され、彼を投獄します。
フラウィウス・ヨセフスのユダヤ古代誌
1世紀のユダヤ人歴史家フラウィウス・ヨセフスは、自身の著作「ユダヤ古代誌」の中でヘロデ、ヘロディア、サロメの物語について詳しく記述しています。ヨセフスによると、サロメはヘロデの継子であり、ヘロディアの娘でした。ヨセフスの記述は、ワイルドの戯曲におけるサロメのキャラクター像とは大きく異なり、歴史的により正確であると考えられています。ヨセフスの記述では、サロメはヨハネの処刑に関与しておらず、むしろヘロデと結婚したことが記されています。