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ロビンソンの資本蓄積論の対極

## ロビンソンの資本蓄積論の対極

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資本論

カール・マルクスによる『資本論』は、ロビンソンによる新古典派経済学の到達点とされる『資本蓄積論』と明確に対照的な視点を持つ経済学書です。『資本蓄積論』が、合理的な個人による自由な経済活動を前提に、資本蓄積と経済成長の関係を分析するのに対し、『資本論』は、資本主義経済における生産関係、特に資本家階級と労働者階級の対立に焦点を当てています。

『資本論』は、労働価値説に基づき、資本家の利潤は労働者の搾取によって生み出されると主張します。マルクスは、商品には、それを生産するために費やされた労働時間によって決まる価値があると論じました。資本家は、労働者に必要な生活費以上の賃金を支払わず、労働時間の余剰部分から生み出される価値を搾取していると主張します。

また、『資本論』は、資本主義経済が必然的に矛盾と危機に直面すると予測しています。マルクスの分析によれば、資本家間の競争は、生産性向上のための技術革新を促しますが、同時に、労働者階級の窮困化と過剰生産をもたらします。この矛盾は、最終的に資本主義経済の崩壊と、より平等な社会主義経済への移行につながるとマルクスは予測しました。

『資本論』は、20世紀初頭のロシア革命や中国革命など、世界各地の社会主義運動に大きな影響を与えました。また、資本主義経済に対する批判的な視点を提供し、労働運動や社会福祉政策の発展にも貢献しました。今日でも、『資本論』は、資本主義経済の分析と批判のための重要なテキストとして、世界中の学者や活動家に読まれ続けています。

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