## ロビンソンの資本蓄積論の企画書
### 執筆の背景
1930年代の世界恐慌を契機に、資本主義経済の不安定性や失業問題が深刻化し、経済学界では資本主義経済の動学的分析の必要性が高まっていた。ケインズは『雇用・利子および貨幣の一般理論』において、有効需要の原理に基づき、短期的には市場メカニズムだけでは完全雇用が達成されない可能性を示した。しかし、ケインズ理論は短期分析に留まっており、長期的な資本蓄積や経済成長の問題は未解明であった。
### 本書の目的
本書は、ケインズ経済学の枠組みを継承しつつ、長期的な資本蓄積と所得分配の問題を体系的に分析することを目的とする。具体的には、以下の点を明らかにする。
* 資本蓄積率、利潤率、賃金率の関係
* 技術進歩と所得分配への影響
* 経済成長における需要と供給の役割
### 本書の構成(予定)
本書は、全10章で構成される予定である。
* 第1章:序論
* 第2章:生産における技術
* 第3章:所得分配と競争
* 第4章:資本蓄積のモデル
* 第5章:技術進歩の影響
* 第6章:国際貿易
* 第7章:不完全競争
* 第8章:経済成長
* 第9章:所得分配と経済政策
* 第10章:結論
### 想定読者
* 経済学を専攻する大学生・大学院生
* 経済学研究者
* 政府・民間企業の経済担当者
### 本書の特色
* ケインズ経済学の枠組みを用いながら、長期的な資本蓄積と所得分配の問題を分析する。
* 数理モデルを用いることで、複雑な経済現象を明快に説明する。
* 現実の経済問題に焦点を当て、政策的な含意を導き出す。