ロックの人間知性論の表象
表象とは何か
ジョン・ロックの認識論において、
**表象**とは、心の中にある対象のアイデア、イメージ、または知覚を指します。外部世界を直接知覚するのではなく、心は感覚経験を通じて得られた表象を通じて世界を理解します。
表象の起源
ロックは、すべての表象は経験に由来すると主張し、「白紙状態」(tabula rasa) の概念を提唱しました。
単純表象と複合表象
ロックは表象を、**単純表象**と**複合表象**の二つに分類しました。
* **単純表象:** 五感から直接得られる基本的な感覚データ(例:赤色、甘味、冷たさ)や、内観によって得られる心の働き(例:思考、意志、希望)など、それ以上分解できない表象。
* **複合表象:** 単純表象を組み合わせ、関連付けることによって形成される、より複雑な表象(例:りんご、犬、正義)。
表象と知識
ロックにとって、知識とは、心の中にある表象間の関係を認識することです。