ロックの人間知性論の技法
経験主義に基づく探求
ロックは、人間が生まれながらにしていかなる観念も持っていないという「白紙状態(タブラ・ラサ)」の概念を提唱し、経験こそが知識の唯一の源泉であると主張しました。
内観による観念の分析
ロックは、自身の心の内面を観察し、そこに浮かび上がる観念を分析することによって、知識の構造を解き明かそうとしました。彼は、感覚によって得られる単純観念と、それらを組み合わせたり、抽象化したりすることによって形成される複合観念を区別しました。
言語の分析
ロックは、言語が思考を表現する手段であると同時に、思考を混乱させる原因ともなりうると考えました。彼は、言葉の曖昧さを指摘し、厳密な定義を用いることの重要性を強調しました。